今更の太宰治さん「人間失格」を読んで。
この前、思うことあって久し振りに太宰治さんの「人間失格」を読みました。
太宰治さん、生誕100年で今更のブームに乗ったみたいで、お恥ずかしい…。
私は、確か中学生の頃、結構はまって太宰治さんの作品を読みまくりました。
しかし、この「人間失格」の記憶は、全くなく、もしかして読んでないのかも。
一番覚えてるのは、太宰治さんが初めて一人称ではない作品に挑戦した、「火の鳥」です。
ものすごく面白くてわくわくしてたら、作者が結末をどうしようか悩んで未完です、、、と有り、落ち込んだ経験が…。
中学生の頃、能力もないのに、自尊心ばかり強くて、人間関係がうまく結べない私に、なんだか、ほっとするお話が多かったなぁ。
ぶつぶつが怖くて、水玉模様すら寒気がして怯えてたら、そんな気持ちもお話に出てて、なんだか救われた気がしました。
どん底っぽいお話も、なんでか面白く書いてて、気が楽になる…。
しかし、この歳で改めて「人間失格」を読んだら、葉蔵の転落ぶりには心底落ち込んでしまいました。
気持ちの乾きっぷりも、はんぱない。
恋愛にも、なんだか全く溺れてないしねぇ。
ひたすら孤独や。
真っ暗など~んとした暗闇しか見えない。
あっさり心中を決めちゃって。
生き残るんだもん。
最後は、なんだか楽しいのかどうかわかんない廃人として、生きなくてはならなくなって。
私は、歳を重ねてなんとか、自分と世間との距離から逃げる生き方を見に付けて。
中学生の頃は、学校も家も友達も、居心地悪かったしね。
そんな私を、小説の世界が逃げ場として助けてくれてたのかなぁ。
なんか、パンドラの箱を開けたみたいです。
もう、しばらく落ち込んでしまいそうです。
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